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バレた・構成論・MILK・AIR・KEM

 

 金曜日。

 すでにストーリーとシステムとキャラクタ設定とマップのつながりまでできているし、スタートして2ヶ月でここまでできているし、以後のことも想定されているので「してやったり」と余裕を見せていたけど、他のスタッフの追い上げに遭い、まだ決めてなかったことや、決め方が甘かったところや、修正しないとダメなポイントが炙り出される。

「バレたか!」って感じ(^^ゞ

 

 アイテム1つを取っても、決めないと&考えないと&面白くしないとということが、実に多い。

 名前・効果・売値・買値・入手方法・手持・放置・投げ・投げ変形・転がる・対PC・対NPC・対オブジェクト・消滅・復活・オソナエ・腐りなど…。

 これで項目の洗い出しは完成したかに見えるが、それでも作業を進めていくと破綻が出てくる。

 それにアイテム1つ1つ、全ての項目について埋めないと(-_-;)

 

 何もない状態だと「ここがダメ」とか「ここをこうして!」とか、リクエストすることすらできない。

 スポンサーから「こういった作品を創って」とオーダーされて仕事してるわけじゃないので、目指してるものがスポンサーに伝わる段階まで作り上げるのがこのサンプル制作期間なのだ。

 …で、です。

 ボクは偉いので、サンプルに入れ込むことだけでなく、本制作で必要になることまで考えている日々。

 でもね、ダメって言われるかも知れないことを考え続けていることに飽きた。

 せっかく先週にチェックしてもらったんだから、勝手にボクのテンション的な都合を言わせて貰えば「早く反応を聞かせてください!」って感じ。

 

 そんなこんなで早く帰るつもりだったが帰宅したら12時。

 ケムのオシッコ拭いてるうちにヒカルも帰宅。

「あれ?」

「いま帰ってきたんだよ」

「あっ、そうなんだ。じゃ、タオの散歩行こうか?」

「いやいい。後で一緒に行こう」

 

 ヒカルは今日は、渋谷のセルリアンタワーの最上階のフレンチレストランで御会食。

 かなりフレンチが美味しかったらしくてご機嫌。

 ボクはラーメンをかっ込んで、仕事して、ケムのオシッコ拭いてる、腹が立っても仕方ないって状況なんだが、あまりにヒカルが上機嫌なので、ボクも上機嫌にひっぱり上げられる。

 

 タオの散歩して、ビデオ。

 

 映画館で観たが「シンレッドライン」をDVDで借りてくる。

 素晴らしい!!(必見)

 明暗とか、緩急とか、静と動とかいろいろと言い方はあるけれど、構成ってのはこういうことだ。

 ボクは構成主義(自称)なので、構成と言うポイントから「シンレッドライン」に痺れまくった。

 久しぶりに構成について考えたもんね。

 

 だいたいオープニングから素晴らしい。

 

 どこかのネイティブ(文明を受け付けなかった、裸で生活してるような村)たち。

 笑いと、長閑さと、平和に満ちている。

 そこに白人の兵士。脱走兵。

 アメリカの哨戒船がやって来る。

 ここで画面に初めて、文明と、鉄の塊の船が登場。

 次のシーンは哨戒船の中。

 暗い。閉じている。

 この対比構成にまずはやられる。

 

 他に午後の日差し。優しい風にそよぐレースのカーテン。ベッドには故郷で自分を待っている奥さん。

 そんな夢を見ているのは、戦争の緊張と、強硬な作戦に疲れ切って、雨に濡れながら、泥の中で寝ている兵士。

 

 血みどろの地獄絵巻に、美しい自然。

 

 銃と砲撃の轟音のあとにインサートされる、木漏れ日、川のせせらぎ。

 

 早い展開のシーンの後に、ゆっくりとしたシーンを持ってくる。

 ゆっくりとしたシーンの後に、ゆっくりしたシーンを持ってきても、それは一連のグラデーションを描くだけなので、シーンが持っている意味合いは違っても、その違いが明確に出ない。

 ゆっくりとしたシーンを際立たせたければ、前後を早いシーンで挟むことで、相対的なゆっくりさを際立たせればいい。

 

 暗いシーンの暗さを際立たせたければ、前後に明るいシーン。

 

 女の美しさを際立たせれるなら、前後に男だらけのムサ苦しいシーン。

 そうすりゃ美女に見えやすくなる。

 美女の後に美女を出しても、美女に目が馴れちゃうから、別に美女に見えないってこと。

 

 

 構成ってのは情報操作であり、洗脳だから、始めはとっつきにくくて、どうしたって嫌いなタイプの、ブスの、嫌な女とかを、最後にはキレイで優しい理想のタイプに仕上げちゃうことが可能。

 構成がしっかりしていると、どんなのくだらなくても、どんなにへぼくても、よく見せることができるわけです。

 

 例えば、1枚の絵を部屋に飾る。

 飾ると、飾らないのでは部屋の印象が変わる。

 飾るにしても、どの部屋の、どの壁の、どの位置に飾るかで効果が変わる。

 同じ位置に飾っても、どう照明を当てるかとか、BGMに何を選曲するかとか、どんなお香を焚いてるかとかでもイメージが変わる。

 1枚の絵をずっと見続けて、BGMをどんどん変えていっても、絵とマッチしたBGMだったり、絵を殺すBGMだったりで、同じ絵が同じ場所にあるのに、イメージが変わってく。

 

 音楽や映画や小説やゲームなど、時間軸を持ったメディアは、時間の構成を内包してる。

 絵や写真や彫刻などの、時間軸を持たないメディアは、コントラストや、バランスや、レイアウトの構成を内包しているわけだ。

 

 人間は視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の5感によって外部(自分以外)の情報を取得している。

 このなかでゲームが使えるのは視覚・聴覚・触覚になる。

 この3つに与える情報で、感情に起伏を与えるわけだ。

 

 面白いとか、感動したとか感じで貰うためには、3つの感覚器官に、構成がしっかりした情報を与えるに限る。

 

 構成。

 ある料理を美味しいと思って欲しければ、その料理を食べる前後には、酷くまずいものを、少しだけ食べてお腹を空かせておくことだ。

 

 構成。

 笑いのシーンの次に悲しいシーンが入ると泣けるのも構成のなせるわざ。

 恐怖のシーンの次に笑いのシーンを持っていっても笑いにくい。

 

 構成。

 1枚の音楽アルバムがあれば、そこにはテンポの速い曲や遅い曲がある。

 元気な曲もあれば、切ないバラードもある。

 それをどう並べるかが構成。

 1曲の中にも、イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、間奏、Bメロ、サビっていう展開が構成されている。

 

 世の中、人間が生み出したモノは全て構成されている。

 自然のモノは、もっと更なる必然性と厳格さをもって構成されている。

 構成って言う観点で世の中を見てみると、いいとか面白いとか思ったものは、すべて構成がしっかりしています。

 

 まぁ、何にしてもシンレッドラインはお勧め。(観た人、感想送ってね)

 

 

 土曜日。

 昼過まで構成について考えていた。

 13時に寝て、18時に起きる。

 ヒカルが家の掃除と、タオの散歩と、ケムのお風呂などを済ませてくれている。

 

 友人のガクリンから「小物のデザインとかやったから見に来てよ」と電話。

 原宿で待ち合わせしてMILKの2002の春夏のコレクションに行く。

 MILKといえば、フリルがブリブリのオリーブ少女ってイメージだったけど、けっこうシンプルなデザインもあったりして面白い。

 しかし白人のモデルの女の子は可愛い。

 若さと美しさのオーラが噴出しまくっている。

 1人、すごくウォーキングがうまいモデルがいて、彼女にメロメロになる。

 ガクリンの小物はバッグや、ヘアピンや、ネックレスや、ブローチで、どれも可愛かった。

 ヘア&メークは、ずっとキョンキョンをやってる人らしくて、爆発気味のヘアーを可愛らしく見せてるのはさすが。

 終わると客席に篠原ともえと、ブリリアントグリーンのボーカルの娘。

 そういや、2人ともMILKっぽいね。

 

 ガクリンを乃木坂でドロップ。

 六本木で花束を買う。

 マコさんの誕生日パーティーなのでL・VINOへ。

 満席で座るところがないので、ヒカルと2人で、他の店でイタリアンを食べる。

 2人でしっぽり食事してるの久しぶりな気がする。

 白ワインが美味しい。

 チーズのリゾットで作った、おせんべいみたいなオコゲも美味しい。

 イサキのカルパッチョ激うま!

 パスタもいける。

 この店、いいかも…。

 食事中、シンレッドラインの構成の話し。(色気ねぇ〜)

 論理立てて説明すると、いちいち納得するヒカル。やっぱいいサンプルになるってことは、シンレッドラインはいい映画なんだと痛感。

 

 L・VINOへ戻り、酔っ払ってるのにさらにワインをがぶ飲み。

 ミノルさんと酔っ払い談義。

 

 みんなAIRへ流れる。

 帰ろうと思っていたが、ヒカルがマコさんとAIRへ行くと言うので、ボクは1人で家に戻って、タオの散歩とケムのオシッコ。

 ケムを抱いてマンションの前に出たら、隣のジャズバー「ボディ&ソウル」のバーテンダーに声をかけられる。

 SCEの金澤さんに紹介されたんだが、彼は芯が通った感じのいい若者だ。

 お互い犬好き。

 彼も犬を飼っている。

 ケムを見つけるたびに「いや、やっぱ凄いですよ。立派だなぁ〜。感動しちゃいますよ。愛されてんだろうなぁ〜」と、ケムのこともボクのことも誉めてくれる。

 2件目のクラブに行く前に、オシッコさせるために戻ってきたという経緯を話すと、マジで感動してた。

 確かに朝の4時に、こんなことで帰宅してるんだから、確かにボクも立派だ。

 

 AIR。

 1ヶ月前に代官山(並木橋のすぐ近く)にできたクラブ。

 迷路っぽい作りで、いい感じのハコだ。

 オーナーを紹介されて少し話す。

 けど、モエシャンドンが美味しくないくらいにベロ酔い。

 朝の5時帰宅。

 

 

 日曜日。

 昼過ぎ起床。

 タオ&ケムの散歩。

 

 昼食。

 コジマでタオ&ケム用品の購入。

 生後3ヶ月の、かなり大きくなったラブラドールが、かなり値下げされて、更に3万円引きで売られている。

 あまり知られてないし、知りたくもないので確かな情報じゃないが、ペットショップで売れ残った犬は殺処分される。

 餌代もかかるし、スペースもとるし、仔犬の可愛さがどんどん薄れていくし、ただで上げちゃうと「ただになるまで待とう」という心理が働いて価格破壊が起きるから…。

 人間のためにブリーダーによって交配されて、この犬は人気だからと計画出産されて、陳列されて、売れなきゃ親犬の愛情も、誰かに飼われる愛情も受けないままに殺されちゃうってのは、どこをどう考えても酷すぎる。

 でも流通と言う経済システムを考えると、そうするのが正しい道なんだろう。

 だって、実際にそうなんだから…。

 明らかに間違っていることがまかり通る世の中を作り上げたのは人間だ。

 責任の一端はボクにもある。

 

 生後3ヶ月の、かなり大きい&かなり値引きされているラブラドール。

 誰かに飼ってもらえるのかな?

 殺されちゃうのかな?

「ちゃんと可愛く、いい子にしてれば、すぐに優しい飼い主が現われてくれるよ」

 そう語りかけては見るが、ご飯を食べた直後なのだろう、安心しきって、腹を出して寝ている。

 

 もの凄く愛らしいんだけど、もしかしたら不幸な運命が待ち受けているのかも知れないと思うと、ペットショップで売られている犬たちを見ているのは辛くなる。

 

 

 最近、寒くなって震えているケムに、オシャレなお洋服を買って上げる。

 ラブラドールの心配してるより、ケムのことを考えるので限界。

 しかしこの洋服。

 あまりに似合うので、色違いを買ってあげようかな…。